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 『七つまでは神のうち』…救いのない結末が衝撃的

 

まず、一番いけないのはホラーなのか、サスペンスなのか釈然としない点です。
特に山中の廃校のシークエンスは純然たる怪談として描かれているので、あくまで理詰めな解決を狙った結末とリンクしない。
それは作品に散漫な印象を与えてしまっているし、細部に「?」がつく整合性を欠く結果を産み出しています。
要するに脚本の書き込みが足りないと言うことだろう。
ただし、細部に荒さがあるとは言え、最後まで破綻しない物語は評価できるし、オリジナル脚本であることも価値があります。
演出もなかなかいい感じです。
3人のヒロイン繭(日南響子)、麗奈(飛鳥凛)、薫(藤本七海)が次々と紹介されていく導入部は時系列を故意に入れ替えているせいかしばらくはとまどうが、物語の進行と共に脳内できちんと時系列通りに組み換えが可能です。
また、説明的なセリフに頼らずに映像で真相を語る結末も映画的で面白いんです。